きょう、このBL本、読んだ。

商業BL本(漫画・小説)の感想。ネタバレあり。某文芸編集部編集者/小説編集者歴7年目(+校正者歴3年)。

いたいけな弟子と魔導師さま / 水無月さらら(イラスト:yoco)

いたいけな弟子と魔導師さま / 水無月さらら(イラスト:yoco)

[あらすじ]殺されるなら、せめて死の恐怖を感じないくらい幼くなりたい――冤罪で国を追われ、樹海に捨てられた王子リシャール。哀れに思った精霊の魔法で、少年から5歳児になってしまった! そんな彼を偶然拾ったのは、森で一人研究に勤しむ美貌の魔導師ギスラン。「僕を弟子にしてくだしゃい!!」生き延びるため、身分を隠して懇願するリシャールは「ガキの子育てなんか冗談じゃない」と拒絶され!? 書き下ろし番外編「麗しき弟子と魔導師さま」収録。【SS付き電子限定版】




[感想]
森の動物たちとの交流や個性豊かな妖精たち、一角獣のユニコーンやドラゴンといったファンタジーのいきものも出てきて、王道ファンタジーの要素は盛り沢山だけど、娯楽系ファンタジーというよりは、淡々と魔道士とその弟子となった王子の関係の変遷を描いている叙事詩の雰囲気を持った物語という感じ。
怖い思いをすると幼児や赤ん坊の姿に戻ってしまう王子の体質が、物語全体を通してすごく活きている。王子のキャラはどの年齢のときも好きだ。
ストーリーと表紙&挿絵がベストマッチ。


では、また!
浅葱 拝