「湯宿の次男をどうにかしたい」 碗島子

［あらすじ］「こわいの思い出しちゃったら俺の事考えろ」
変質者にされた「怖いこと」=「やらしいこと」の記憶を言われるまま幼馴染の鉄男に置き換えてしまった湯二。
それ以降いやらしいことの対象はずっと鉄男だった。それを暴かれたくなくて故郷を離れたのに仕事の途中件の男、鉄男が現れ、あっという間に実家の温泉旅館に連れ戻される。なんだかんだで半強制的に家業を手伝うことになった湯二だが問題のある接客態度に教育係としてずっと逃げ回っていた鉄男がつけられてしまう。
ことあるごとに注意をされるが全く直らない様子に口で言ってもダメなら身体でわからせるしかないとお仕置きされるが身体は反省どころか真逆の反応を起こしてしまい――!?

［感想］

性癖と、両片想いと、きつーーーいお仕置き

宿の仕事を真面目にしない湯二に業を煮やした兄の湯一が「頼んだぞ鉄男！」と力強く頼んだ「きついお仕置き＝くすぐりの刑」がまさかの進化w　
鉄男...性癖のこじらせ方ヤバイwと笑ったけれど、幼少期に変質者の性的被害に遭った湯二にそれ大丈夫なの？...と心配する事なかれ。
湯二もかなり斜め上に性癖こじらせてたw

お互いへの片想いが性的なことに結びついてしまってるせいで、かなりおかしな方向にこじらせてる鉄男と湯二の様子が、いい感じに面白くて、ちょっぴり真面目にせつなくて、そしてエロい。
服を脱いでガバッと開脚して局部丸出し（※ただし白抜き）のエッチより、受けがボクサーパンツ履いたままの着衣プレイの方が遥かにエロスというのもなかなかの見所w　

王道の両片想いのすれ違いなんだけど、小ネタ的笑いも含めて、ザ・ 碗島子さんワールド✨を堪能できます ！

（童貞なんだ...）（童貞で処女なんだ...）（童貞で処女で鉄男さんで抜いてるんだ......）

厨房担当（板前）の長谷が、湯二の赤裸々な愚痴に被弾して生ぬる〜く巻き込まれるのがいちいち面白いw　
鉄男の湯二への誤解を解くきっかけを作った流れも、湯二を応援しようとか鉄男に言い聞かせようとかいう意識まるでナッシングで、頼んだメニューの方に気を取られてるのも笑う。長谷君、いいキャラしてる✨

兄と弟

自由奔放で愛想が良くて愛嬌もあって甘え上手な湯二と、真面目で子どもの頃から「いい子」で甘え下手な兄の湯一。
いつも兄の湯一は損な役回り...といえばそうなんだけど、激しい変顔で兄弟喧嘩する二人に悲壮感はなくて、ほんのちょっと兄貴への感謝の気持ちを浮かび上がらせた指輪のエピのオチww　
色々総合すると湯一さんの懐が深いゆえに湯二が湯二らしく居られるってところあるけれど、陰鬱ないがみ合いじゃない二人の関係は、喧嘩ありきでちょうど良いのかも✨湯一さん、かなりいいキャラしてる。

両片想いから両想いになってラブラブな二人...という進行だけど、1冊丸ごと鉄男と湯二が終始いちゃいちゃしてました✨
今回はいつもより碗さん的変態度は抑えめ？と思ったけど、描き下ろしで思う存分（？）変態度数あげるネタぶっこんでますw
碗島子さんの漫画はホントに独特で、ハマれば癖になること間違いなし✨私は好きだ❗️

ではまた ！
浅葱　拝