きょう、このBL本、読んだ。

商業BL本(漫画・小説)の感想。ネタバレあり。某文芸編集部編集者/小説編集者歴7年目(+校正者歴3年)。

エルフ王と愛され子育て / 櫛野ゆい(イラスト:石田要)

エルフ王と愛され子育て / 櫛野ゆい(イラスト:石田要)

[あらすじ]礼音と父親との不仲を心配した幼稚園の担任・尚人。優しく慰めていると礼音から「ボクのママになって」と告げられ、同時に二人は光に包まれエルフの国に。そして目の前の美丈夫が礼音の父であり、国王ルシウスだと知らされる。人間界に戻れるまでこの国で過ごすことになった尚人は、礼音の子育てで反発しながらもルシウスの不器用な愛情に気付き……。電子限定書き下ろしSSを収録!!
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[感想]
エルフの王というと近寄り難い高貴な存在というイメージを抱くけれど、この小説のエルフ王は地に足をつけて生活している感じでエルフみはあまりないかな。受けの尚人が幼稚園の先生で、エルフの国の幼稚園を軸にして子育て部分を膨らませているので、全体の印象はファンタジーというより幼稚園の先生の職業ものっぽいけど、ルシウスが不器用ながら礼音との距離を縮めようと努力したり、礼音がちょっとずつ殻を破って成長していくのがほっこりするねぇ。
日常的な優しさと子どもへの愛情を育んでいきながら、ルシウスと尚人が気持ちを通じ合わせていくのも優しい流れ。
礼音くんは最初から最後まで可愛かった。ほんわかした1冊です。


ではまた!
浅葱 拝